ココロが共鳴する本を読んだ
作者の夫が闘病生活の上亡くなった後
作者が今の心情を描いたエッセイ
山深い自宅で猫と暮らしながら
今の気持ちを過去の思い出とともに
風景描写と合わせて綴られている
「心情」と「風景」のシンクロが凄い
鳥の鳴き声だったり、風の音だったり
その一つ一つの描写が「心の動き」を
正確に捉え、繊細に伝えている
この作者の小説は数冊読んだことがあるが
「物語の面白さ」に心が奪われてしまい
どのような言葉を使って表現しているか
にあまり意識を向けたことがなかった
このエッセイは作者の「圧倒的な描写力」
が惜しみなく活かされている
最愛の人を亡くし、何も考えられない
そんな時期だからこそ書けたのか
書くことが「天命」だからなのか
既に父を亡くして8年経つ私でさえも
このエッセイを読みながら故人を偲び
その当時消化できなかった想いや感情に
改めて気付き、向き合えた
感情は複雑で言葉では言い表せない
だからこそ、感情を「言語化」できると
ココロが一気に昇華する
「自分の想い」を代弁してもらえる
そんな素晴らしい一冊との出会いに感謝☆